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塚本宜永

インバウンドプロモーションの盲点、現地プロモーションの前にやるべき施策


こんにちは!A-biz 塚本です。

訪日観光市場は市場規模としては今現在、4兆円に届こうとしています。訪日外国人客は右肩上がりに増加し2016年は2,400万人を突破、さらに増加する傾向です。比例するように、プロモーション活動も活発化し、訪日観光客をターゲットとしたメディアもたくさん登場しました。

さて、インバウンドプロモーションというと、すぐ現地で何かしないと!と思いがちですが、実際には、言語も習慣も文化も社会も日本とは異なるエリアをターゲットとし展開しなくてはならず、(ご存じの通り)なかなか一筋縄ではいきません。

私どもも失敗を重ねて経験を積んでまいりました。ですがその失敗の中から気づいたプロモーション方法がひとつあります。

あまり語られていませんが、訪日観光客増加の一方で同じように伸びている数があります。それが日本在住の外国人数です。中でも中国や台湾といった「中華系」の方々は2016年にそれまで人数としてトップだった韓国/朝鮮系の方々を追い抜き、それ以来在日外国人数のトップであり続けています。

その数は100万人規模に近づいており、東京においては100人にひとりが在日華人、とも言われているようです。すでにインバウンド市場とは別に、「在日華人市場」というものが形成されつつあると捉えることもできるでしょう。

想像してみてください。あなたが海外旅行に行こうと思っているその国に友人がいたら、きっと連絡を取りますよね。行こうと思っている場所の評価や行き方、その他何が流行っているのか、最新のスポットは?色々と意見を聞きたくなると思います。

特に縁者や友人知人と強い結びつきを持つ中華系の方々は、その傾向が顕著です。そしてその情報の発信源ともいえる在日華人の人数は増加し、発信力を強めています。

私が申し上げたいことが、もうお分かりいただけたと思います。

「中華圏」をターゲットとする場合には、現地訴求の前にすべきことがあります。それが中華圏へのインバウンドプロモーションの盲点ともいえる、

日本国内で生活されている「在日華人」への情報浸透

です。

中華圏がターゲットの場合は、この在日華人市場へ情報をまず浸透させる、その上で現地訴求を行うと、成果を得やすい状況を作り出していくことができます。さらに在日華人への訴求を行う際に使用したコンテンツと同じものを現地訴求に使用するなど、関連付ける展開を行うと、より効果的でしょう。

遠回りのように見えて、これは実は近道。こういった在日華人市場という「日本国内のインバウンド市場」を活用して内外を連携させたプロモーションは端的に現地訴求を行うよりも高い成果を生み出します。

もうひとつ、在日華人の方々への訴求を行うと良い点が、「反応が早い」という点です。インバウンドプロモーションは訪日観光客がターゲットなので、現地訴求の場合、実施して成果が挙がるまで1か月~3か月はかかります。しかし在日華人の方々はターゲットが日本国内にいらっしゃるので、プロモーションを実施したその週末には反応があったりします。

いわば「小さな成功体験」を実感しながらインバウンドプロモーションを進めることができるのです。これは孤独な(?)インバウンド担当者にとっては結構励みになります。

また、在日華人の方々は日本で生活しているため日本の習慣に慣れており、また日本語ができる方も多くいらっしゃるので、コミュニケーションをとることが容易です。インバウンド対応を始めて間もない施設で受け入れを行う場合もスタッフの心的ハードルが低く、「訪日観光客に慣れる期間」を設けられるので、これも良い点だと思います。

日本での生活を楽しんでいる在日華人の方々に知っていただき、気に入っていただくとその後ろに控えている多くの方々をファンにできる可能性があります。ここを起点に広がるインバウンド市場が確実に存在しています。ぜひ在日華人の方々への訴求を起点として上手に活用し、インバウンド市場の開拓を行っていただければと思います。

さて在日華人の方々への訴求展開をもう少し、あるテーマと絡めて具体的に掘り下げてみます。テーマは「2018年春節」。引き続きどうぞご覧ください!

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